カメラが嫌い
Stranger...?

ディレクターというのは演出家であると同時に、現場における責任者でもある。
ということは、ロケ先でのトラブルも、ディレクターが責任を持って対処することになる。

最近、食べ物ネタが多く、お店取材であちこち動き回る機会が多くなった。
もちろん地方にも取材に出かけるのだが、地方のロケ現場に行く度に、
東京って変な街だとつくづく感じる。

お店取材や街中で取材するとき、障害物やなど、カメラ周りを気にするものだが、
それ以外にも "写りたくない人"の存在も気にしないといけない。法律上、個人には
肖像権があり、何人も自分の顔を勝手に撮られない・加工されないという権利がある。
ただ、これもグレーゾーンがあり、いわゆる"都会の人の歩き"とか"渋谷の高校生"などの
景色映像(雑観と呼ぶ)の場合は、極端な話、個人の顔が風景とみなされて
権利もへったくれもなくなってしまう。

 

で、何が厄介かというと、お店の混雑具合を取材したいときに、周りの人が
"カメラNG"の人だらけだった場合である。こうなったらお手上げ。その人たちが帰るまで
待たないといけない。でも、そこまで待つとピークが過ぎて、寂しい映像しか
撮れなくなるときもある。

そのため、収録前にはADが"撮影してます"の貼り紙を用意したり、お客さん
一人一人に許諾を取ったり、店員さんに客の配置を工夫してもらったり
する。
これが気を使う。でもこれを怠ると、"権利侵害"ということで、もっとややこしくなるので、
仕方ない。 取材先によっては、この"事前説明"が円滑に進まないことがある。
お客がゴネるのだ
しかも、それを見て他のお客も連鎖反応的にゴネだす。そうならない為にも、
説明の言い回しを変えたり、個別じゃなくてまとめて説明することもある。

  しかしアタマに来ることに、他地域の場合だと「しょうがないわね」と言われる程度なのに、
東京の客はゴネる。しかも圧倒的に女性や男女の二人連れ。たいていの
"カメラNG"の人は、単なるカメラ嫌いならまだしも、何かありそうな人たちが
多い気がする。不倫だとか、サボりだとか、内緒で来たお忍びだとか。

しかも、そういう人に限って必要以上にカメラに敏感で、カメラが
自分の視界にあるだけで、カメラマンに殺されるかのごとく、責め立ててくる人もいる。

勘弁して欲しいよ。

 

おいおい、カメラに映ったら困るようなコトしてるのかよ?
  旦那に内緒で、旦那の金で食事しているのが気まずいのかい?
  言い訳もできないサボりですか?そんなに見られたらまずいお連れ様ですか?
  
そもそも、誰も貴方たちをメインでなんか撮らないって!

 

・・・というコトバをお腹にためつつ、カメラマンをなだめつつ取材が進むわけで。
これならまだ、カメラ嫌いが楽ですわ。お願いだから、世間に知られたら
まずいことなんかするなよ。みんな真面目に生きていきましょうや。

(2004/05/30)


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