戦略的作戦 |
ヒト追いモノと(私が勝手に)呼んでいるジャンルで一番大切なことは、
取材相手との信頼関係を持つこと...というのは言うまでもない。
なのでディレクターは、直接会っての打合せの際には、
ご飯を御馳走したり、お土産を持参したりと、
なんとかして先方と仲良くなる努力をする。
中には、取材の中で先方宅でお泊りしたり...という荒業にでる人もいる。
先日、水商売女性を取材する機会があった。
そういう世界の方は、気を回す商売であるせいか、
こちらの思惑を察するのも、駆け引きもとても上手い。
まぁ、こちらがズケズケと入り込もうとしているせいだが、
うかうかしていると、こっちの要望が全く通らない可能性もあるから大変。
で、今回はあえて相手との交渉の場を先方の職場に設定し、
通常のお代+指名料("打合せ"なので相手を拘束しないといけない)を
支払うので、水商売の方にはいい形だったと思う。
...必然的に、お酒が入った状態故に、アタマの中は
ぐわんぐわんしているという状態での交渉となるが。
結果として先行投資が功を奏してか、なんとか取材に応じてもらえた。
無論、同じ手法が常に通用するわけではない。当たり前か。
ただ、取材交渉時に必ず話さないといけない話がある。
*キメゼリフ
もう、情に訴えるしかない。
「世の中が変わります!」とか
「同じ境遇の人にエールを!」とか、
それとなく格好いい部分を強調する事で「やってもいいかな」
という気持ちにさせたりもする。これこそケース・バイ・ケース。
コツは、相手に同調する事。プロのネゴシエーターも交渉では
相手の要求・発言に対して否定の言葉を使わないらしい。
ただし、たとえ一度OKをもらっても、
周りの反対に合うと8割方厳しくなるので油断は禁物。
*放送エリア
顔出しNGの人には画像処理や音声処理をする事もあるが、
その際、身近な人にはどうしても分かってしまという説明も重要。
放送エリアも、「ローカルなので他のエリアでは見れません」なんて
言っていると、CATV・BS・越境受信等で見られちゃったりするので、
その説明も重要。
相手によっては、子供の相手をしているうちに先方の気が緩む事も。
要は子供と丸一日、一緒に遊んで過ごし、お菓子を一緒に食べたり
と、仲良くなることで、親でもある取材相手の信頼感も貰える。
…でも、子供の元気さは半端じゃないのでこっちはヘトヘト。
で、大変ということは、ADがこういう役回りをこなす。やれやれ。
そうやって信頼を得て完成した物は、意外と喜んでもらえたりする事も多く、
そんな時こそが、テレビをやってて良かったと思える時でもある。
どうせ番組を作るなら、
誰も悲しまない・怒らない番組を作りたいなと、しみじみと思う。
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